酒、時々焚き火

斑尾山は標高1381mと北信五岳の中でも標高が最も低く、

この時期に登るには暑すぎるだろうということで、

当初、全く登る予定は無かった。

が、

前日の黒姫山の登山が想定よりもダメージが大きく、

三日連続の三日目に今回のメイン、高妻山、妙高山を登るのは

かなりしんどいのでは？

三日目は休息日にするか一瞬迷ったのだが、

北信エリアは晴天の予報、このチャンスを逃すわけにいかない。

そして何よりも二泊三日ぐらいの縦走に耐えうる体力を取り戻す為にも、

三日連続の登山を自分に課したかった。

車内で飲みながら地図を広げ、

拠点にしている「道の駅しなの」から移動距離も少なく、

手軽に登れそうな山はないかリサーチ。

野尻湖畔からなら往復CT4:30で登れる

斑尾山

に白羽の矢が立った。

05:31　起床

車外に出ると前日登った黒姫山がとても美しい。






黒姫山でやる予定だった山飯を朝食に。

のり天、イカ天のお茶漬け。

無風で灼熱の山頂で熱い茶漬けなど食う気にならなかったのですよ・・・




妙高山を眺めながらモーニングコーヒー。

今思えば無理してでもこの日に妙高に登ってれば良かったなと。

のんびりと車内を片付け、登山の準備。

CTも短いので遅めの出発。




08:20　野尻湖畔の北東、菅川に移動。

どこが駐車場か分からずちょっと難儀した。

この日は渡渉も無いルートなので靴はmont-belのマリポサlow。

08:31　身支度を調えて出発。




08:37　というわけで登山口に到着。

既に暑い。




トウモロコシ畑の広がる牧歌的な風景を眺めつつ舗装路をトボトボと。

日陰がないのでじりじりと焼かれていく。




舗装路は続くがようやく日陰。

出だしから団扇全開ですよ。




すぐに熊注意の看板。

今年は熊の被害多いみたいですね。

キャンプ場でも熊出て人が襲われたとか聞きました。




道を挟んで看板の反対側には捕獲罠の檻が。

これはガチで出るってことか・・・

初日に飯縄山で猪に遭遇してる身としてはかなりビビりますよ。




一旦、舗装路をそれて登山道に入ります。

地図だともう一回舗装路に戻るみたいだけど。

日陰で多少は涼しいのだが虫が多くて、こりゃたまらん。

復路は舗装路にしよう。




09:04　小鳥の峯820m

登山道と舗装路の合流地点です。

ここから再び舗装路歩き。

途中ですれ違った軽トラのおじさんが、

めっちゃ笑顔で挨拶してくれてとても和みました。

コロナ渦で殺伐としている中、

人の優しさに触れた気がしましたよ。




09:17　しらかば台に到着。

ここまで車でも来ることができるのですが、駐車スペースが路肩に3台とのことだったので

菅川から自力で登りました。

流石にしらかば台スタートだと楽すぎるしね。

風が抜けたので中休止。

暑くてたまらん。

夏の低山はホントに暑さとの戦いだよ。

だが前日の無風の黒姫山に比べればかなり楽。




09:31　登り始めます。

のんびり目に歩いてもCTジャスト位なので、

暑いし息が切れない程度のペースでゆっくり歩いて行く。

ソロでこんなのんびり登山は初めてではなかろうか。




序盤はつづら折りで緩く標高を上げていく感じ。

ちなみに菅川からだと距離3.6kmで単純標高差724mです。

斜度はバカ尾根とたいして変わらんみたい。




倒木にサルノコシカケでも生えてるのかと思ったら、

巨大ナメクジでした。


キ

モ

イ

Yo

！




緑が明るいのは嬉しいが、

天気が良すぎるのも考えもんですね。




マジですか！

蟻の塔渡りってネーミングに一瞬びびるが、

本家は昨年経験済み。




言うほどヤセ尾根でもありませんでしたよ。




振り返ると木々の合間から初日に登った飯縄山が見えました。




短いが岩場の急登をクリアすると・・・




10:58　大明神岳1360mに到着

斑尾山頂は近いけど眺望も無いし、あまりにも暑くて休憩。

幸い風が抜けたのでのんびり体をクールダウン。



↑ｸﾘｯｸするﾃﾞｶｲ↑


↑ｸﾘｯｸするﾃﾞｶｲ↑

野尻湖越しに飯縄山、黒姫山、戸隠連峰がよく見えます。

ほどなくして斑尾山頂側から年輩のご夫妻がやってきた。

シャッター頼まれたりしてしばし語らい。

俺氏　「前日に比べれば今日は風があるから幾分マシですね～」

夫人　「信越トレイル歩かれてるんですか？」

俺氏　「一昨日飯縄、昨日黒姫、今日は斑尾って感じにこの辺の山を連日登ってるだけです」

夫人　「五岳巡ってるんですか～」

俺氏　「（言われてみれば）そうなんです～」

夫人　「山で団扇使ってる人初めて見ましたよ」

と、笑顔で自分の団扇にたいそう驚いていました。

ここでも人の優しさに触れる。

なんか人に癒される登山ってのも初めてかもな～


ご夫妻が再び斑尾山頂方面に戻っていったのを見計らってモクモクタイム。

オープンエアな環境でも最近は本当に肩身狭いので気を使います。

う～む、

確かに斑尾山登頂すれば北信五岳制覇にリーチか・・・

ってことは、高妻やめて妙高に的を絞るのもありかと。

と、なし崩し的に次に登る山が確定。

ふと足下を見ると、




ハンカチの落とし物、さっきのご夫人のだ。

斑尾山頂から来たってことは戻りは山頂スルーする可能性も高い。

吸いかけだったけど煙草を携帯灰皿にねじ込んですぐに追いかけた。

追い抜時に、後から「落としましたよ～」と。

たまにはこういうのも良いものです。

他人に優しく接する余裕が最近無くてね・・・




10:58　斑尾山1381mに登頂

北信五岳、4座目ゲットです。

やはり高妻山やめて妙高山にするか・・・

北信五岳を制覇ってのも悪く無い。

山頂は眺望が無い分日陰で、時たま吹く風のおかげで

標高の割には大分涼しく感じる。

入れ替わりでベンチが開いたので山ご飯です。






いつもよりちょっと高級なソーセージをボイル。




パンに載せるもケチャップ忘れたYo！

贅沢に8枚切りの食パンに2本載せて食いました。




斑尾山頂からの眺望は僅かだけど、

こんな感じでした。

見えてるのは方角的に野沢温泉方面かな？




11:43　下山開始

ピストンなので来た道戻ります。




12:42　しらかば台まで戻ってきました。

あとはひたすら舗装路歩きです。




半袖だし虫がいやなので、

復路は小鳥の峯から登山道には入らず舗装路で。




捕獲罠、

入っていませんでした、ふぅ～。




人里まで戻ってきました。

この暑さの中、農作業されている方にはホントに頭が下がります。




良い雰囲気の神社。




水って書いてあるけどなんなんでしょうかね・・・




昔ながらの物見櫓がありました。

13:29　下山完了です。


標準コースタイム4時間30分
所要時間4時間58分
コースタイム3時間42分
CT比0.82

でした。



距離8.9km
累積標高差登り736m
累積標高差下り738m




歩いたルートはこんな感じ。

斑尾山はスキー場と高原リゾートってイメージだったので、

野尻湖側から登ったのがかえって山らしさを体感でき良かったかなあと。

斜度はまあまあキツいんじゃないでしょうかね。

眺望は大明神岳で堪能できたし、

信越トレイルより人も少ないルートなので静かな山歩きを楽しめました。

しらかば台まで車で行けばかなり楽に登れると思います。


そして自らの選択で北信五岳制覇にシフトし、

一番登りたかった高妻山を切り捨て、

妙高山を最終日に登るという計画に。




下山後の温泉は赤倉まで足を伸ばしました。




時間も早いので入浴後はいもり池を散策。




計画変更したし、

せっかくなので妙高山の下見です。




近くで見るとね、けっこう険しそうなんだよね・・・

今の俺氏に登れるのか？




この雰囲気、

紅葉の時期にも来てみたいな。




植物にしがみついたまま絶命してるバッタ。

他にもけっこういたんだけど、なんなんだろ・・・




天ぷら、蕎麦食べ放題、1590JPY

これはとても気になる。

チャンスがあれば来てみたいなー。


さて、拠点に戻りますよっ。




三日連続


山！


風呂！


酒！




黒姫も妙高も雲の中でした。





翌日は休む